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「ボーイズ・オン・ザ・ラン」鑑賞記録



映画の日なので、久々に映画館にて鑑賞してきました。ところが、
映画の日にも拘わらず、客は自分を含めてたったの三人。ふたりは若い女子でした。

結論から言うと、とんでもない後味の悪さです。でもそれは、言うなれば必要悪。
意図的に露悪性に焦点を絞って撮られていることで生ずる不快感なんですが、
それは現代を忠実に描こうとすればこその表現なんでしょうね。

ストーリーは到って単純。
冴えないサラリーマン男性が地べたを這いずりながらも青春を謳歌するというもの。
単純でないのは寧ろ現実のほうで、監督はそのあたりをしっかり描いておられる。
意志をまっすぐに貫き通しさえすれば、いつかは報われるなんてのは、最早ファンタジーでしょ。
大切なのは、そのとき自分が何を感じているか、ですよね。どんな景色が見えているか。
あるいは、恋愛を通して世間にはびこる差別(格差)を徹底的に浮かび上がらせてもいる。
その手腕は見事というしかありません。監督の揺るぎない世界観を支えるのは素晴らしい役者たち。
とくに主人公を演じた銀杏BOYZ・峯田和伸さんのズルムケの存在感は圧倒的でした。
「鉄コン筋クリート」の蒼井優が、「ゆれる」の香川照之がそうであったように、
確実にあちら側に足を踏み入れてしまっている危ない演技。いや、違う。
みんな役者という皮を被った実在する人物なのだ。そう思わせてくれる説得力がありました。

だから、アンチクライマックスなラストにも自分は賛同します。
自分たちの日常に終わりがないように、登場人物たちもそれぞれの日常に帰っていくだけ。
そこに過剰な演出や、感動的なエピソードは必要ありません。
この映画は現代に蘇った「三四郎」といっても過言ではない。
とてつもなく後味は悪いですが、とてつもない傑作だと思います。
主人公がカラオケボックスで岡村孝子の「夢をあきらめないで」を歌うシーンでは、つい涙が…。
自分が鼻を啜る音だけが、上映終了後の館内に反響していたことは、言うまでもありません。

三浦大輔監督 / ボーイズ・オン・ザ・ラン
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テーマ : 映画
ジャンル : 映画

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繁盛亭アルバイテン

Author:繁盛亭アルバイテン
ヒッピー・ボヘミアンな生活に憧憬を抱く浪速のポンコツ。
物心ついたときから寝つきが悪い。

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