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童貞・ソー・ヤングな三四郎



日本近代文学を代表する作家の中で、自分が最も夢中になれるのは夏目漱石です。
夏目漱石の小説は俳句のようであり、落語のようであり、グラフティ・アートのようでもある。

数ある名作の中でも「坊っちゃん」と「三四郎」は特にお気に入りです。
前者がキャラクター小説の古典だとしたら、後者はボーイ・ミーツ・ガール物の先駆ですよね。
三四郎が密かに心を寄せる美禰子の思わせぶりな態度に、自分も何故かハラハラ・ドキドキ。
あるいは、導入部「行きずりの女との予断を許さぬ展開」には、我を忘れてドギマギするでしょう。
寝床をともにしながらも、指一本たりとも触れようとしない三四郎に対して、女は冷笑する。
「あなたは余つ程度胸のない方ですね」
にゃははは。同じようなセリフを実際に言われたことある人、手ぇあーげて!

結局、三四郎は三四郎であって三四郎でないのです。
つまり、あらゆる「私」に代替可能な容れ物に過ぎないんですよね。
逆に一切の代替が利かないのが、本書のキーパーソンである広田先生。
驚異的な洞察力で世界の中の日本を読み解いていく広田先生こそが、漱石本人に他ならないのです。

そして広田先生は数々の名言を口にします。例えば、
「日本より頭の中の方が広いでせう。いくら日本を思つたつて贔屓の引き倒しになるばかりだ」
なんていうのは、いまの日本の政治家ごとき(失礼!)では逆立ちしても思いつかないセリフでしょう。
また「三四郎」にはストレートな教養小説としての一面だけでなく、二重言語者の葛藤という裏テーマが
通奏低音になっているのですが、このあたりについては水村美苗さんの「日本語が滅びるとき」に詳しい。

まぁ、何はともあれ、本書に倣って「Pity's akin to love」を翻訳してみましょうよ。
もちろん、愛する人と一緒に…。

夏目漱石 / 三四郎
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テーマ : 小説
ジャンル : 小説・文学

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繁盛亭アルバイテン

Author:繁盛亭アルバイテン
ヒッピー・ボヘミアンな生活に憧憬を抱く浪速のポンコツ。
物心ついたときから寝つきが悪い。

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