スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

マリの至宝、伝説の光

mbemba.jpg

小屋の片隅に、気配がある。藤編みの籠の中に、その子の気配は。
この世に生を受けたばかりの、あらゆる面に於いて未満の、未成熟の赤子。
赤子の母親は、黒い肌。父親も黒い肌。一族は黒い肌。しかし、赤子の色彩は。
色彩は、白。眩いほどの白。頭頂には銀色の髪。厳密には白ですらない。赤子には、ない。
色彩が。生まれながらにして、赤子にはあるべき色彩が、ない。それは極めて美しい欠色=アルビノ。
赤子は母親を求めて、泣き声を上げた。その声は、小屋を震わせ、村中に響き渡る。村人たちの手が止まる。
母親は瞳に涙を浮かべて、赤子を抱き上げた。無色の我が子、奇跡の声を持つ欠色の男児、サリフ坊を。

僕に上記のような妄想を紡がせてしまうほどに素晴らしい歌声を持つ、マリのシンガー、サリフ・ケイタ。
恥ずかしながら、彼の作品は、世紀の傑作と名高いソロ・デビュー作の『ソロ』しか聴いていませんでした。
で、今年に入って、ようやく05年の『ムベンバ』を購入するに到ったのであります。きっかけはquestaoさん。
尊敬する兄貴、questaoさんが、サリフの『ムベンバ』をディケイド・ベストに選出しておられた訳ですよ。
結論から言いますと、いままで聴いてこなかったことを後悔しましたね。壮大なスケール感と圧倒的完成度。
『ソロ』で聴けた鋭利な歌声に、円熟味が加味され、包容力のようなものまで感じさせてくれます。
アコースティックな伴奏や多彩なコーラス・ワークも非の打ち所がなく、これこそアフリカ音楽に於ける洗練の
極みではないかと。まさにマリの至宝、伝説の光と呼ぶに相応しい歌い手ですね。questaoさん、おおきにです。

SALIF KEITA / SORO
SALIF KEITA / M'BEMBA
スポンサーサイト

テーマ : 音楽
ジャンル : 音楽

コメントの投稿

非公開コメント

No title

尊敬されていいのかどうかわかりませんが、どうも、兄貴です(爆)。
マリの至宝、伝説の光、『ムベンバ』ですね。
超個人的な話をすれば、『ムベンバ』はちょうどウチのボウズが生まれる前後にかけて聴いていたので、
この盤にはその時期の光景、色彩、赤子の匂いなんかもひっくるめて真空パックされていまして、神々しさすら感じております。さらに言うなら、この盤によって底なしのアフリカ音楽の世界へ誘われてしまったのでしょう…。リンクありがとうございます。

No title

questaoさん

兄貴。個人史に密接に寄り添う音楽というのは、色褪せることがありませんよね。
世間の評価とはまったく別の次元で、響く音。それはもう誰が何と言おうと伝説の光なのであります。
僕にとってはデトロイト・テクノのURや、日本語ラップの韻踏合組合なんかがそうですね。
それにしても『ムベンバ』は素晴らしいです。購入以降、繰り返し繰り返し聴いていますが、
まったく飽きないどころか、questaoさんと同じく、その底なしの魅力に引きずり込まれていくばかりです。
プロフィール

繁盛亭アルバイテン

Author:繁盛亭アルバイテン
ヒッピー・ボヘミアンな生活に憧憬を抱く浪速のポンコツ。
物心ついたときから寝つきが悪い。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。