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飛翔するアフロセントリズム



前回の記事で、ときに音楽は聖霊や歴史そのものを呼び覚ますことがある、みたいなことを書いたが、
シカゴ出身の知覚ラッパーは、アルバム冒頭で、今は亡きアフリカの闘神の魂を招喚しようとする。
闘神の遺伝子を継ぐ者(フェミ・クティ)の紡ぎだす音色に導かれるようにして、
アフロビートの始祖はナイジェリアの地中深くから現代に覚醒する。
過去と現在が混濁したリズムの中で、コモンは押し殺した声で呟く。

「荒れたこの世界の中で、この声を聞き分けろ…」

彼らは勢いそのままに、闘神の盟友トニー・アレンをも巻き込んで、闘争の狼煙をぶち上げる。
そして、数々の音楽的才人がこの大胆なムーブメントに加担し、詩人の声明をバックアップする。
アフリカの奥地からシカゴの路上まで、留まることを知らずに飛翔するリリシズム。
それは、多種多様な黒人音楽を吸収して、加速するのだ。

圧倒的なパッション。
圧倒的な説得力。
紛うことなき傑作。

次作「エレクトリック・サーカス」ではジミヘンやマルコムXまでをも降臨させようと試みる。
その野心は、シャーマンさながらである。

COMMON / LIKE WATER FOR CHOCOLATE
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テーマ : 音楽
ジャンル : 音楽

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No title

あーヤラレましたー!
コモンにというより、アルバイテンさんの文章に。
厳密でシンプルで色気のあるレヴューだと思いました。
そしてそうだそうだこれがあったぜ、と早速コモンを聴きはじめています。

このレヴュー同様、インテリジェンス豊かなコモンのラップも
厳密でシンプルで色気が感じられます。
ギリギリのところまで削ぎ落とされ、なおも屹立する、
まさに闘争の狼煙のようなヒップホップ・サウンド。

No title

questaoさん、こんばんは。

ありがたいコメント、感謝です。
questaoさんなら絶対にコモンを聴いておられると思いました。
やはり自分の勝手な親近感は、的外れではなかったですね(笑)。

コモンはハイブリッドなのにシンプル。
パワフルでいて、セクシー。
何より、図書館ではなく、路上で磨き上げられた知性にグッときますよね。
プロフィール

繁盛亭アルバイテン

Author:繁盛亭アルバイテン
ヒッピー・ボヘミアンな生活に憧憬を抱く浪速のポンコツ。
物心ついたときから寝つきが悪い。

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