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戦場は空洞です



サッカーWカップ。
大方の予想に反して、日本は見事グループ・リーグを2位で通過しましたね。
ええ、一応は明け方からTV画面に齧り付いていましたとも。
本田選手と遠藤選手が放った2本のフリーキックは、非常に美しかったです。

ところで、何かとマスコミが多用する惹句と言えば「絶対に負けられない戦いがある」ですよね。
背水の陣を予感させるこちらのキャッチ・コピーは、一見過酷に思えますが、現実には更に惨たらしい
戦いが存在します。戦争はその最たるものでしょう。

「負け」られない。つまり「勝つ」ことで何らかの評価を得て終着を迎える戦いには、まだ救いがあります。
真の地獄とは、勝敗の二元論では終息しない「終われない戦い」のことを指すのではないかと。
皮肉にもWカップ開催地のアフリカでは、文字通り、終わることのない争いが、永遠と繰り返されています。

本物の少年兵たちをキャスティングし、度重なる内戦によって荒廃したリベリアの現状を描いた映画
『ジョニー・マッド・ドッグ』は、Wカップ・フィーバーに思いっきり水を差す衝撃の作品です。

「死にたくなければ、生まれてくるな」をスローガンに、傍若無人の限りを尽くす少年兵たち。
ヒップホップやクワイトを聴きながら繰り返す家屋侵入、強盗、虐殺、レイプ・・・。
彼らにとって戦うことは一種のスポーツであり、遊びなんですね。だから嬉々としているんです。
けれど、そんな血みどろの「スポーツ」には、本質的に「勝ち」はありませんから。
あるのは冷酷なまでにループする虚無だけです。
戦闘しか知らない少年たちから戦場を奪うのは、生きる目的を剥奪することに等しいのでしょう。
戦場は空洞です。本作品は、二重のレイヤーで横たわる地獄を焙りだしています。
驚くべきは、そんな中にもロマンスが描かれていること。まぁ、硝煙のように儚く燻る恋ですが。
苦痛と苦悩の90分間は、自分にとって唯一無二の映画体験になりました。

ジャン=ステファーヌ・ソヴェール監督 / JOHNNY MAD DOG
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テーマ : 映画
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繁盛亭アルバイテン

Author:繁盛亭アルバイテン
ヒッピー・ボヘミアンな生活に憧憬を抱く浪速のポンコツ。
物心ついたときから寝つきが悪い。

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