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回想のファウルボール



これは個人的な感想に過ぎないんだけど、タイの飯は不味かったなぁ、と改めて思う。
歓楽街の屋台でトムヤムクンを注文した時のこと。なんと店のオバハン、さっきまで別の客が
使っていた器をバケツの水でサッと洗い流し、そこに汚ったねぇ鍋から掬ったトムヤムクンを
入れてくれたのだ。ビジュアルと香りはまるで、おゲロさん。
恐る恐る口に運んでみると、もれなく味もおゲロさんであった。

第2Rはチャイナタウンでの夕食時に訪れた。
我々が挑むべく相手は、現地でムーガタという呼称で親しまれている肉鍋料理である。
日本ではお目にかかったことがないような貧弱かつ、得体の知れないお肉たちがテーブルに並んだ。
噛めば噛むほど・・・いや、
噛んでも噛んでも味がしなかった。
厨房の裏手に、貧弱な犬ばかりを何匹も収容した檻が設置されていることを、後になって知った。

グリーンカレーは、もはやカレーとは次元の異なる味であった。
コンビニのレジ前には、何かしらの睾丸としか思えない謎のタマが鎮座していた。
「イズ・ディス・キャンタマ?」
そんな僕の質問に対して、店員の女の子は必死に笑いを堪えている様子。え? ほんまに金玉?
ふと路上に視線を向けると、多くのギャルたちが、まるでチュッパチャップスを舐めるかのようにして、
謎のタマをイヤラしく口中で転がしているではないか!
ターイ・オラタイみたいな子も、アム・ナンティヤーみたいな子も、みな一様にタマを嘗め回していた。
フランクフルトを頬張る先輩が、危うい眼差しを向けてきたので、慌ててタマのことは頭から払拭した。

ラッタウット・ラープチャルーンサップの紡ぎだす瑞々しい物語を読んでいると、あの日のタマを思い出す。
可笑しくて、悲しくて、美しく、微笑ましい短編の数々。読むたびに味わいが増す。
こんなことなら、あのタマも一度は味わっておくべきだったなぁ、と、ほんの少しだけ後悔した。

ラッタウット・ラープチャルーンサップ / 観光
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テーマ : 小説
ジャンル : 小説・文学

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繁盛亭アルバイテン

Author:繁盛亭アルバイテン
ヒッピー・ボヘミアンな生活に憧憬を抱く浪速のポンコツ。
物心ついたときから寝つきが悪い。

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