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焼け野原から始める

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9.11以降、世界のあらゆる場所に花束が手向けられてきました。
世界警察としての米国の威厳はことごとく失墜し、多くの人々が現実から目を背け、
各自のアバターに意義を見出してきたように思います。それは終わりの始まりを予感させます。

そんな焼け野原状態の荒野に、突如ゆらゆらと立ち現れたヒプノティックな音響。
硬質なミニマル・ビートに、幻聴を想わせるハイ・ハットの波状が重なる。
自己増殖する残響が、37分かけて、じわじわと全体像を歪めていく。
上空を掠める屁のようなファンファーレは、まるで戦死者の遺骨で奏でるレクイエム。
それが、リカルド・ヴィラロボスの『Fizheuer Zieheuer』です。
過酷極まる激戦の末に辿りついたぬるま湯の境地・・・とでも表現しましょうか。
祝祭感と悲哀が綯い交ぜになった音像は、あらゆる音楽の成れの果てなのかも知れません。
時代と添い寝するサウンドという意味で、僕的にはコレこそが00年代を象徴する一枚なのです。

そして、自作曲15曲をノンストップでミックスした『fabric36』。
パーカッシヴな音の粒子と各種ボイス・サンプルを散りばめ、煌やかにスタートしつつも、
中盤に訪れる和太鼓の乱れ打ちによって、すべてが脆くも瓦解する。しかし・・・
暫しの間を置いてビートが回帰したとき、我々はふたつのあることを同時に思い知らされる。
ひとつは、音が止んでいる間もグルーヴは絶えず流れていたという、喜び。
もうひとつは、未だ戦争は終わっていないのだという悪夢のような、現実。
不敵なディアスポラは、こうして人々に呼びかけるのです。
自問自答せよ、と。

Villalobos / Fizheuer Zieheuer
RICARDO VILLALOBOS / fabric36
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テーマ : 音楽
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繁盛亭アルバイテン

Author:繁盛亭アルバイテン
ヒッピー・ボヘミアンな生活に憧憬を抱く浪速のポンコツ。
物心ついたときから寝つきが悪い。

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